21世紀のビジネス社会は、グローバル化、メガコンペティション化、IT化など急速な進展により企業間の競争は一段と鮮烈なものになっております。
こうした疾風怒涛の競争の中を優位な状況で勝ち抜き、また新たな事業の展開を図っていくためには、よりダイナミックな経営手法と、積極果敢な戦略に基づく迅速適切な意志決定、経営判断が求められていることは申し上げるまでもありません。意志決定の基盤をなすものは、まさに意志決定を左右する「有益な情報」、すなわちインテリジェンスです。
情報化時代といわれて久しい今日、単なる「情報」(インフォメーション)は、私達の周囲に氾濫しています。しかし、適切な意志決定を下すために最も重要なインテリジェンスは、砂漠の中の水のように希少であるとも言われております。
1970年代の欧米諸国においては、ビジネス・インテリジェンスの研究と企業における実践が急速に発達してきました。特に、企業間あるいは国際間での競争優位に立つことを目的とするCI(Competitive Intelligence)コンペティティブ・インテリジェンス(競合情報)に係わる専門的な研究と企業での実践に役立つ知識・技能の啓蒙・普及にはめざましいものがあります。
「日本コンペティティブ・インテリジェンス学会」は、米国SCIP(Society
of Competitive
Intelligence Professionals)などとの連携の下に、かねてからCI研究の拠点確保、CI活動の普及および推進が我が国においても不可欠であるとの認識に立脚し、2008年2月に特定非営利法人(NPO)として設立されました。
今日、日本経済は厳しい国際競争環境に直面しており、国際社会の競争力を高め、新たな戦略を構築するためにCIを広く社会に啓蒙・普及することは、緊急の課題であると認識しております。
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