コンペティティブ・インテリジェンス
「情報」は、インフォメーションとインテリジェンスの双方の意味を持っています。「インフォメーション」とは、一般に、「情報、報道、知らせ等を意味するもの」と定義し、「インテリジェンス」とは、「知能、理知、英知、知性、理解力、情報、知的に加工・集約された情報等を意味するもの」と定義しています。
「コンペティティブ・インテリジェンス」とは、事業の競争環境を探知する理論と一連の手法であり、競争社会の動向をはじめ、マーケティング、研究開発、投資戦略、短・長期的なビジネス戦略、さらにセキュリティ、組織の危機管理に至るまでの諸課題・問題について、優れた価値ある情報(インテリジェンス)に基づいた意思決定と経営行動を可能にするものです。「競争情報を組織的に収集・分析・評価から活用までの一連の活動」と定義できます。
・米国・ピッツバーグ大学・ビジネススクール、 ジョン プレスコット教授は、「意思決定のスピードと質を高めるために活用され、競争力ある行動に生かされる予測力をつける情報」と定義しています。
・アーリーワーニングの著者として知られている、米国・元ラトガー大学教授のベン ギラッド氏は、「意思決定の目的に基づき加工、分析、解釈、理解された情報」と定義しています。
日本コンペティティブ・インテリジェンス学会
「日本コンペティティブ・インテリジェンス学会」は、米国SCIP(Strategic and Competitive Intelligence Professionals)などとの連携の下に、かねてからCI研究の拠点確保、CI活動の普及および推進が我が国においても不可欠であるとの認識に立脚し、2008年2月に特定非営利法人(NPO)として設立されました。
我が国におけるCI活動は、2001年4月に前田健治元警視総監がSCIP Japanを設立し意欲的な活動をしてまいりましたが、2006年にSCIPの日本支部としての活動が困難となりました。日本経済は厳しい国際競争環境に直面しており、国際社会の競争力を高め、新たな成長戦略を構築するためにCIを広く社会に啓蒙・普及することは、緊急の課題であると認識しており、米国SCIPなどとの連携の下に、特定非営利法人(NPO)として新たに「日本コンペティティブ・インテリジェンス学会」として設立することとなりました。